溶射の種類と特徴
自溶性合金溶射

自溶性合金溶射は溶射ガンよりパウダー(粉末)を高速で噴射させ、酸素、アセチレンガスにより溶融、また、半溶融状態で製品の表面に溶着させる方法で、耐摩耗性、耐食性、耐熱性も非常に優れています。さらに、溶着厚みが均等にでき、母体との溶け込みも少なく、安定した硬化層を確保できます。

プラズマ溶射

プラズマフレームを使用して行う溶射で、非常に高温の非酸性熱源を用い、高融点のいろいろな材料を対象物体に影響なくコーティングします。
加工中の母材温度が低く150~200℃程度で、歪み、および変形度合いがゼロに近い仕上がりを実現します。なお、使用溶着材が多く、用途に応じて多種選択が可能です。

高速フレーム溶射

高い燃焼圧力により、高流速ガスフレーム(約2000m/sec)を発生させます。その中に金属およびサーメット粉末材料を送り込み、それらを高速(1000~1380m/sec)でワークに撃ち当てて、気孔率の低い緻密な被膜を形成します。

セラミック溶射

プラズマ溶射以上に高い特性をもったローカイド溶射(ロッドタイプ)もあります。

高速フレーム溶射表
種類 硬度 密着力(kg/cm3) 備考
WC-12Co HV1300 >700
WC-12Ni HV1100 >700
Ni基自溶合金 HV650 >700 メテコ16C相当
HV650 >700 コルモノイ#6相当
WC含有自溶合金 HV800 >700 WC-Co 50%含有Ni基
HV700 >700 WC-Co 35%含有Ni基
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タンク内面、インペラー、スクリュー、熱交換器、ロール、化学工業部品、ポンプ部品、各種混合攪拌部品。
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